studio FAVORI

2020/08/30 00:33



現代において「作ったものを売る」ということを生業にしている人は、星の数ほどいる。

でも買い手は、その作り手の心にまで思い及ぶことは少ない、と切なくも思います。

そこで私は、ここにひっそりとそれを書き留めておくことにしました。



私は昔から、自分の持ち物は永く使い続けるタイプです。

だから物を選ぶときはとことんこだわり、決めるまでにとても時間がかかります。


私のつくるものたちも、そういう人に選ばれたい。

悩んで選りすぐって決めたのが、私の作ったものだったら嬉しい。


「デザインの存在価値は、暮らしの中で生きてこそ意味がある。」

これは私がものづくりという営みの前提としている言葉です。

見た目が素敵なのはもちろん、「使え」なくては敢えて一から作る意味がないと思うのです。


いつかあなたが私が作ったものを選んでくれたとき、あなただけの「暮らしの道具」として生きてくれるように。

革があなたらしい色艶を帯びていくように。



これこそ私がものづくりに込める、"作り手の心"です。